日米名前の呼び方 ファーストネーム呼び捨て? MR? さん?

左からルー・テーズ、セッド・ジニアス、蝶野正洋、マーク・フレミング、大剛鉄之助

ルー・テーズ道場に入門する時、ルー・テーズのことを何て呼べばいいのか?と迷っていました。何といっても相手は、20世紀最大のレスラー“鉄人”ルー・テーズなのです。当然、“ミスター・テーズ”と呼ぶべきと思っていました。

素顔のルーは、明るく陽気なアメリカンで、周りの者がみんな「ルー」と呼んでいたので、“郷に入れば郷に従え”の諺の如く、私も無意識のうちに「ルー」と呼ぶようになりました。「ハ~イ、ルー!!」、「グッド・モーニング・ルー!!」といった感じでした。

ある時、ふと思いました。アントニオ猪木さんに「ハ~イ、寛至!!」と言ったらマズイよなと。 

蝶野正洋選手がルー・テーズ道場に来た時にルーのことを「テーズさん」と呼んでいたが、日本に来日しても短期滞在が多かったルーは、日本語の「さん」が英語のMR.にあたる敬称であるということを知らないようで、「Why Chono call me THESZ?(何で蝶野は私のことをテーズと呼ぶ?」と、ちょっと不機嫌になっていた。ルーが日本語の敬称「さん」が英語の「MR.」だと分からないと、英語の「SON=息子」と勘違いして「息子のテーズ」と言われていると勘違いしてしまい、「何だって!?」となる恐れもある。

言葉の文化はなかなか難しいです。